2013年10月21日月曜日

「大草原の小さな家」②



「大草原の小さな家」の話は続きます…。
「ハチミツとクローバー」や「3月のライオン」で有名な漫画家・羽海野チカさんもこの大草原シリーズのファンだったそう。数年前の彼女のブログがあまりに素晴らしかったので、勝手に抜粋させていただきます…(本当はダメなんだろうな)小説家や漫画家さんというは…本当に表現力がハンパなく、こんなに素敵にこの「大草原」シリーズの感動を伝えることができるなんて。そっちにむしろ感動してしまいます。
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「子供の感受性」とかいうものもあるが
経験しないとほんとうには解れないものが
人間にはやっぱりある
(それでいうとまだまだ私はあまりにも経験不足だけれど)

「大草原の小さな家」が小学生の頃から大好きで
あんまりにも何度も何度も繰り返し図書館で借りてくるので
両親が中学に上がる時、お祝いに、
といってシリーズを買ってくれた
当時の我が家の事を思い出すと
あの福音館書店のハードカバーのシリーズは
両親にとって とても高価なプレゼントだったと思うのだ
それだけでも 今思うと泣けて来る

その頃の私は その「大好きな本」が
これでもう何回も借りて来ては返しに行く、
というのを繰り返さなくて良くなって
ただもう嬉しいばかりだった
いつも図書館の本棚にあった本が、
自分の家の本棚に全部おさまっているのだ
なんとも不思議で幸せだった
大事に大事に、あきれるくらい繰り返し読んだ
挿絵のガース・ウイリアムズさんの
細やかな鉛筆画も大好きだった

小学生の頃はローラと自分を
当たり前のように重ねて読んでいたのだけれど
大人になってから読んだらまだ若い 
父さんのチャールズと母さんのキャロラインがなんにもない、
空と馬車と大地しかない開拓地で子供3人を
どんなにがんばって育てたか
どんなに頑張って支え合って生きていたかのほうに
涙が出た

この頃はローラの姿が私の母の小さかった頃の
姿にも重なって 見えるようになって来た
それは全部 切なくて幸せで胸がくるしいものだ
人生で何度も繰り返し読み続けられる本を持てたのは
とても幸せな事だ

うまくまだ言えないけれど
やっぱり人間は自分が進めた所までしか
本当には理解できない
何十年もかけて、
自分の心の進んだ距離を何度も読む事で、
何度も計ることができるのは
物語の持つ大きな力だとおもう
できれば
できれば私もそんな物語を創れたらとおもう