2013年11月28日木曜日

バックの修理




先日ベルトが切れてしまったバックの修理を姉の会社の職人さんにお願いしたら、とってもキレイに直していただいて戻ってきました。
このハンドバッグ、ボストンのウェスタンテイストの変な古着屋でもとめて、デザインも大きさも気に入っていたのですが…、いかんせん古くて一度使うごとに一カ所壊れていくという大変な代物だったのです。まず中のファスナーが壊れ、留め具が外れ、とうとうボロボロのベルトがブチッと切れてしまい…どうにもならず修理のお願いをしました。
そしたら!!バックと同じ色の新しいベルトがついて、「カシメ(写真下のボタンみたいな物)」も革でくるんであってこっています。しかも!中のファスナーまでピカピカな物に替えてくださって、ファスナーのつまみにも引っ張りやすいように革のひもを付けてくださってました!!
もう…本当に…壊れてしまった物を復元できる職人さんを心から底抜けに尊敬してしまいます。職人さん、お姉ちゃま、ありがとうございました。

2013年11月27日水曜日

新橋演舞場「さらば八月の大地」






もう千秋楽を迎えてしまいましたが、先週新橋演舞場へ、鄭義信脚本・山田洋次演出の「さらば八月の大地」を観に行きました。このブログにもチョイチョイ出てくる田中壮太郎氏出演です!!
(写真上)幕は舞台となっている満州新京にある満州映画協会撮影所。本当にこんな荒野にスタジオがあったのでしょうね~。
(写真中上)松竹の新橋演舞場のロビーには、小津安二郎監督も愛用したという、アメリカ製の「ミッチェル撮影機」が展示されていました。松竹の歴史を感じます。
(写真中下)そして檀れい嬢も出演。こういう昔っぽいライティングのスチールはもう底抜けに美しい!!檀さんお得意の正面ショット!!ブロマイドにしてマルベル堂で売るべきだ!!でも演技は相変わらずで歌はブランクのせいか更に下手になってて底抜けに驚きました。。。
(写真下)ジャン!今回壮太郎氏(左)は中国人脚本家という役どころ。山田洋次監督との仕事の時はなぜかいつもメガネ君。今回は主演の中村勘九郎君の存在感、華に圧倒されっぱなしでした。子供の頃から舞台に立っている経験値というより生まれた時から歴史ある名前を背負って生きるって、こういうことなのかと思わせる見事過ぎる舞台姿でした。

演舞場は今回が2回目だったのですが、思えば1回目は10年以上前に観た勘九郎君のお父さん、当時の中村勘九郎さんのお芝居でした。
とにもかくにも天井桟敷状態でしたが(安いんだもん)、新橋演舞場の前の喫茶店には白塗りの芸者さんがお茶してたり、ロビーや客席にも半玉さんが観劇に来ていたりと、何せ華やかで観劇+αの楽しみがある劇場でした。

2013年11月26日火曜日

イヤホンケース



週末は実家に帰ったので久々に工作をしました。イヤホンのケース。いっっっつもイヤホンがカバンの中でグチャグチャにこんがらがり、それをほぐすのに毎回毎回時間がかかっていたのであの糸巻きみたいなのを作ろうとずっと思っていたら、Pinterestの「DIY」コーナーで素敵なのがあったので丸パクリしました。
姉から革の端布をもらって裁断して、ボタンを付けてもらい、穴開けパンチでイヤホンを通す穴を開けて完成~!!これでカバンの中で、ゴチャゴチャにからまったイヤホンが更にキーホルダーにまでからまったりしなくなりました(どんだけカバンの中きたないんだ…)。
ちなみに背景の杉綾の織物は、この間のKissaniさんの個展でもとめたストールです。改めてブログでお披露目しようと思ってたのにこんな形になってしまった…。でも底抜けにカワイイ~~!

2013年11月22日金曜日

買っちブ~⑪ ほぼ日ハラマキ



毎年恒例丸ビルポイント5倍デーがやってきたので、Loftで「ほぼ日ハラマキ」を買っちブー!
私は真冬でもTシャツと綿のパジャマズボンで寝てるので、あったかいお布団の中とはいえお腹が出てることがしょっちゅうでした。「冷えは万病のもと」と言うし、冬はハラマキをした方がいいのかな、と思いもとめました。
とはいえ、ほぼ日ハラマキはハラマキにしては結構いいお値段(3,570円)するし、素材は綿で「本当にあったかいのかなぁ…?」とちょっと心配でしたが、これがつけてみると本当にじんわりとあったかい!!今日は早速仕事にもしていきました。駅から職場まで20分歩くので汗をかくほど暑くなるのですが、綿で通気性がいいから熱がこもらなくて快適!!お尻まですっぽり隠れるもう少し長いサイズも欲しくなってしまいます。
なんだかハラマキって「男はつらいよ」の寅さんみたいで、していて楽しいです。

2013年11月19日火曜日

TOLO CAFFEEとトトロのシュークリーム





私の家の近くにある「TOLO COFFEE & BAKERY」へ行きました。もともと素敵な建物のお店があることは知っていて、引っ越したばかりの頃「最寄り駅付近にパン屋は無いだろうか…」と探したけど、当時そこはケーキなどの洋菓子屋さんでした。数ヶ月前に行った時には「あ、パンも売ってる」と思ったのでしたが時間が遅くて希望のものは買えず。そして今回行ってみたら…トトロのシュークリーム「白髭のシュークリーム工房」とやらが1階部分に入ってる!!
姉のお友達がそこのカフェが好きだというので一緒に行くことになったのですが、ここはかつて外国人が別荘?として使っていたという素敵な建物で、冬は暖炉に火が入るそうです。午前中は日当たりも良くポカポカで、静かで窓の外はお庭の木の紅葉が見えて…そんな秋日和の似合うカフェでサラダとカルボナーラとトトロのシュークリームと香りのいいフレンチコーヒーを楽しみました。
トトロのシュークリームはジブリとの契約で三鷹の森とここだけでしか買えないとか。トトロがキライな日本人はあんまりいないから、お土産にいいですね!!実際とても美味しかったです…が、一つ400円前後。普段そうそう自分のおやつには買えないお値段です…。

2013年11月12日火曜日

東山千栄子さん③ 関東大震災



さて、またまた東山千栄子さんに戻りますが、これで最後です。長らくおつきあいありがとうございました。最後は関東大震災の話(これまた時代や…)。
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表面は調うた生活をしながら、過ぎて行く月日をとらえる術もなく暮らしているところへ、あの大震災が見舞いました。
下町の住居ではありませんから直ぐに戸外へのがれて、身命に及ぶような被害はありませんでしたけれど、瞬間に行われた帝都の大破壊の前に、私は初めて長い眠りの眼をさまされました。
あっという間に生命を失った数十万の人々、人間の一生はいつ済んでしまうか知れないのだった。現在に不満なのは何かを未来に待つもののあるしるしなのだが、それが何なのかも突きとめないで惰性で生きている間に、自然の暴力で突然未来を遮断されてしまう。
そう感じた時、私の胸ににわかに激しいうずき上がったのは「これはこうしてはいられない」という思い、これまでにない強い反省に直面しました。「たとえ一日でもより完全に生き切らなくては」そういう焦燥にかられながら、その秋から冬、春と過ぎたところで丁度築地小劇場の発足に出会ったのでした。
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3.11で「震災婚」「震災離婚」などという言葉も出ましたが、結婚だけに限らず対象の違いはあれど、何かこのままではいけどないと同じような気持ちになった方はずいぶんいたのではないでしょうか。そして「現在に不満なのは何かを未来に待つもののあるしるしなのだが」という文章、わかるような…あんまりわからないような…東山千栄子さんには幸運にも築地があったけど、そうは思っても具体的に動ける人は少ないですよね。。。

築地小劇場には私の大伯父などは随分通ったそうで、私の母も学生時代俳優座の芝居を観ては東山千栄子さんからサインをもらっていました。私が生まれた年に彼女は亡くなっているので私は小津作品や「紀ノ川」「喜劇・にっぽんのお婆あちゃん」のような映画しか観たことはありません。でも「新劇女優」というタイトルでしたが映像で残るっていうのはスゴイことですね。舞台だけだとそうはいかないから。

写真は「フィガロの結婚」の伯爵夫人ロジーナ。珍しくキレイです。

2013年11月8日金曜日

タイ料理




毎年恒例のKissaniさんの個展が5周年ともあり、表参道駅から個展会場galerie doux dimancheさんへの道のりは馴染みのものとなりました。その途中にある古~~~い木造のおうち、もう開けてはいないけど人は住んでいる様子のクリーニング屋さん(看板がそのままになっている)が、素敵だなぁ…といつもいつも気になっていました。
なんと!!今年行ってみるとそのおうちがタイ料理屋さんになってる!!個展の帰りに姉と姉の同僚の方と入ってみました…ら!!これがこれが大当たりなお店でして!!美味しくて安いプレートご飯に生春巻きとカレーがついて900円というお値段なうえ、そのお店のタイ人のお母さんが、これまた驚くほど面白ろ優しい!!「おまかせにしてくれたら、サービスする!」「夜はお客さんが来なくて私クビになる!」「お腹いっぱいになってくれたら、それが一番嬉しい」「コップンカー」と、たくさん喋ってくれてお腹も心も満たされました~♡♡なにより、ずいぶんタイ仕様にはなっていたけどずーーーっと気になっていた昭和な古いおうちにあがれて(お店だけど)、その空間を楽しめて幸せでした~。
ランチは今年の8月から、ディナーは10月からというできたばかりのお店で、HPや食べログ等はまだないようですが、Lai Mai(多分)というこのお店、表参道駅徒歩3分、本当にオススメです!!…というか、このお母さんがクビにならないよう皆で食べに行きましょ~(;0;)

2013年11月7日木曜日

祝☆Kissani嬢個展5周年!!





さて、毎年恒例のKissani嬢の表参道galerie doux dimancheでの個展も今年でなんと5周年目を迎えました~パチパチパチ…素晴らしいですね!!
その歴史を拙ブログでふり返ってみますと…1年目「“Minkävärinen?" あなたは何色?」、2年目「“Kaulaliinoja" ストール」、3年目「“Lämpimiä Kaulaliinoja" あったかストール」、4年目「“Syyskukkia" 秋の花」、そして今年5年目「“Talvinen Ruutukuvio" 冬のチェック柄」となります。
さて、「冬のチェック柄」という今回の展示、前回よりもさらにフカフカのストールというよりマフラーも増え、あったかさが増し、更に素敵な素敵なヘリンボーン柄もありました!!毎度毎度のことですが惹かれるストールを試しに巻いては、Kissaniさんや他のお客様に「似合う」だの「カワイイ」だの「今日のお洋服にピッタリ」だの言っていただき、すっかりその気になり今回はなんと!!私には珍しい濃いブルー系チェックの「Lady」というストールを1枚もとめました。
今までのKissaniさんストールはいつもピンクがメインでしたが…今回は大人ですよ~!ブルー、紺だけどベージュも入っているからあたたかい色合い。ベージュの服にもデニムにもパリで買ったプリアージュにも合わせやすいのです!!早速今日から巻いています♡♡
私が撮った写真はイマイチなので、Kissaniさんのブログからキレイな個展の様子をご覧ください。10日(日)まで。

2013年11月6日水曜日

東山千栄子さん③ 奥様と女中の違い



さて東山千栄子さん、1917年に夫婦で短期間日本に帰ってきていた間にロシア革命が起きてしまい(歴史~!)、その後の旦那様のフランスやアメリカへの赴任には同行せず(もったいな~い!)、その間日本で「有閑夫人」をやっていたそうです。
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そんな私が、どうして役者になったのだという質問には、モスコー芸術座で観たチェホフの芝居、トルストイの芝居、メーテルリンクの芝居、その美しい舞台が私の心の底に演劇の情熱を燃やさした―と答えたいところなのですが、実際のところは大正八年に日本に帰ってきてみると、子供もいないし、両親も亡くなっていて、全くの有閑夫人だった、私の心の空虚さが、築地小劇場に入った動機だったのです。
女中が三人も四人もいて主人と二きりの生活―自分の情熱のはけ口がないのです。結局、恋愛でもするようになる。正直なところ、そんなゴシップもとんだことがあります。それでは主人の顔を汚すことになるので、奥様芸だったけれども、長唄をやったり、ピアノを習ったり、絵を描いたり、とにかく自分の情熱をもてあましていたわけです。
そんなときに小山内先生や土方与志先生が築地小劇場を始めたという話をきき、なかなか評判も高いので、一度観に行ったわけです。(略)芝居を観ていますと、洋服の着附けなどが下手で、西洋人になっていないのです。八年も外国生活をしてきたので、着物の着附けだけでも、私がやったら、奥様と女中の区別位はつくのじゃないかと思ったが―年もとっているし、素養もある筈はなし、とてもスターなんかにはなれそうもないけれど、女中の役でもなんでもいい、情熱のはけ口として、こんなにたのしい世界は、他にはないのじゃないか―。
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夫婦二人にたいして女中さんが3~4人だの、あのお顔とキャラでゴシップだの、趣味で長唄!?だの、もうツッコミたいところがたくさんなのですが、やはりこれを読んでビックリしたのは、大正時代の日本人がいかに洋装の知識が無かったか、ということです。奥様と女中の区別もつかない衣装ってどんなの着てたのさ、築地の人達は!?!?…と思うと同時に、とうに廃れてしまった新劇ですが、何にでも手探りの黎明期があったんだなぁ~と日本近代演劇の歴史を垣間見たようで小さく感動せずにはいられませんでした。
写真は千田是也のハムレットと母ガートルードです。あの顔でガートルードか。。。