2015年5月19日火曜日

ワシントン・ナショナルギャラリー展





週末は駆け込みで終了間際のワシントン・ナショナルギャラリー展(三菱一号館美術館)へ行ってきました。中でも印象的だったのが上の3枚の絵。

まずは今回の展覧会のポスターにもなった、ルノワールの「猫を抱く女性」。白い肌に栄えるほっぺとリップのピンク色、フワフワした髪の毛、サファイアでしょうかそこだけハッキリした緑の石の指輪、背景のくすんだグリーン、そして「実はルノワールって猫を描かせたら下手くそ!?」と思わせる、ちょっと表情豊かになり過ぎちゃった猫。好き嫌いを超えてやっぱりルノワールってスゴイ!とうならされる一枚でした。

そして、私的に今回の目玉!題してズバリ「バターの塊」。数年前のアメリカ旅行の際にこの絵を観たのか、それとも日本での展覧会で観たのか判然としませんが、「この絵、前にも感動したのおぼえてる!」と絵の前で叫びました。もうこのバター(と2つの卵)の美味しそうなことったら…。バターそのものよりも、これから作り出されるお菓子やパン(クロワッサンかな)やオムレツの姿、そしてその香りに思いを馳せてしまう絵です。またこの木のヘラの刺さり具合の豪快なこと!
ちなみに作者Antoie Vollonの名前で画像を検索すると、他には暗いつまらない静物画がゴロゴロ出てきて…やはりこのバターの絵は彼の一番の出来だったのではないかと思います。

最後にマネの「牡蠣」。これもアメリカで観て「そうよそうよ、檸檬と一緒だから牡蠣は美味しいのよ!」と思った気もするけど…アメリカ旅行の写真を見返すとちょっとこの絵だったかどうか自信がありませんが、それでもこの「マネ色」の牡蠣の絵、ブルーグレーに目の覚めるようなレモンイエロー(口の中が酸っぱくなって目が開かなくなっちゃいますね!)本当に本当に素敵です。「草上の昼食」とか「オランピア」みたいな大作じゃないのに、なんでこの人の世界はこんなに素敵なんだろう…。色???

なんのかんのと、恥ずかしながらやっぱり印象派は落ち着きます…。