2012年8月30日木曜日

Adieu...白薔薇のプリンス





 






臨時ニュースを申し上げます。臨時ニュースを申し上げます。

…くらい私には衝撃的なニュースでした。昨日、宝塚歌劇団の「永遠の二枚目」「白薔薇のプリンス」「宝塚の至宝」と謳われた春日野八千代先生が亡くなりました。96歳という高齢で、いつ亡くなってもおかしくないと覚悟はしてたけど、私が初めて宝塚を観た頃から当たり前のように最年長のタカラジェンヌでいらしたから、劇団からいなくならない気が勝手にしてました。

さすがにここしばらくは舞台に立たなかったので、私は宝塚90周年記念祝舞「飛翔無限」で観た姿が最初で最後でした。そこで、専科の3人で松竹梅の着物で踊っていた当時88歳の姿は…もう神の領域でした。踊りが素晴らしいとかいうよりも、存在そのものが神々しくて、それを観て「寿命が延びる心地ってこういうことを言うのかなぁ…ナムナム」と思いました。(後日瀬戸内寂聴さんも同じようなことをおっしゃってた。)
ちなみに彼女のバリバリトップ現役時代の映像というのは、残念ながらほぼ残っていないと思います。数曲音源があるくらいじゃないのかな。一度観てみたいものです。
宝塚歌劇検定2級合格の際にいただいた春日野先生サインは私の宝物です。上の写真は私が迷いに迷って厳選したブロマイド。後日宝塚バウホールでやるという歌劇団葬、行きたいなぁ…。

大正4年に生まれ、尋常小学校卒業と同時に宝塚の世界に入り、「生涯現役」を貫き、結婚せず、芸を磨くことに邁進し、劇場を接収されたりした戦時中戦後もトップスターを務め、晩年は数多くの後輩達から神様のように扱われる…どんな人生だったのでしょう。

とにもかくにも、春日野先生、ありがとうございました。今私が好きな宝塚は、きっと春日野先生の努力の賜のようなタカラジェンヌ人生があったからこそ。そして、どうかずっと宝塚を見守ってください。

でも少し怖い。宝塚は今斜陽に見えるし、そんな中での春日野先生の死は、なにやらよくない気がします。小林一三や宝塚の原点を知っている人がいなくなってしまった。まるで「僕は怖い」の♪何かの終わりが始まっている♪のような。この先大丈夫かしら、宝塚。。。