村上春樹と柴田元幸先生により、「すでに絶版になってしまっているけれどもこのまま埋もれさせておくのはあまりにもったいない!」という優れた小説を新訳及び復刊した「村上柴田翻訳堂」というシリーズが新潮社から出ています。
村上春樹の新訳は「結婚式のメンバー」、まだ読みかけですがこれは第2時世界大戦中のアメリカ南部ジョージア州の話。小説の内容よりも、「緑色をした気の触れた夏のできごとで、フランキーはそのとき十二歳だった。」というすごい冒頭部分でわかるようなこの暑い南部という風土に惹かれて読み進めています。南部といえばまず思い出すのはやっぱり「風と共に去りぬ」。それからお洋服の可愛かったミシシッピ州が舞台の映画「ヘルプ」。これらは主人公が実の母親よりも黒人のメイドにより愛情を注がれて育っています。南部のメジャーな食べ物はコーン・ブレッドや豆料理にフライドチキン。建物には基本下の写真のような大きなポーチがあるイメージ(これは作者のカーソン・マッカラーズ)
奴隷制度のあった南部は今に至るまで黒人差別が根強く残る土地ですが、暑い地方独特の文化があるようです。そんなわけでちょっと今は私の中で南部ブーム。コーンブレッドを作ってみたい。映画「アラバマ物語」やミュージカル「パレード」も見てみたい。アトランタオリンピックの開会式の映像なぞを見てみれば、さらに南部をダイジェストで理解できるのでしょう。