2012年3月22日木曜日
着せ替え人形
先日実家に帰ったら、母の御年83歳の知人の、彼女が子ども時代に遊んでいたという玩具が大きなダンボールで届いていました。昭和4年生まれとすると、だいたい昭和10年前後の物でしょうか。
「知育玩具」と言うらしい、頭をよくするためのゲームのような玩具もたくさんありましたが、他にも小さいピアノ、ミニ謄写版セット、本格的なシロフォン、お人形、おままごと、女の子なのになぜかブリキの車や鉄砲などもありました。
父は地球儀や車、姉は「Constracture」とかいうパーツを組み合わせて建物を作る玩具、私はピンポンセットと昭和初期の若奥様みたいな着せ替え人形に夢中になりました。それぞれ興味が違います。
その着せ替え人形の背景に、桂離宮の写真(図鑑)を置いて母と姉と三人がかりで撮影したのが上の写真です。
「やっぱり桂離宮は美しいわねぇ」「ほうですか?ウチはこういうのより、少女歌劇の方がよっぽど好きや(エセ舞妓ことば)」「そしたら、次に玉奴さんが東京へいらしたら、是非日比谷へ行きましょうね」「ホンマ?ええどすわぁ(エセ)」「それよりも、吉屋信子先生の新聞連載『良人の貞操』お読みになって?」「ああ、おねえさん達が夢中になってはりましたわぁ。でもうちんとこ、毎日新聞じゃないよって(エセ)」…みたいな台詞が、着せ替え人形を持ってると、いくらでも出てくるのですが、あまりやり過ぎると両親が本気で心配すると思ってほどほどにしておきました。 (あぁ、もっとやりたい)