遅目の夏季休暇を取って、熱海・初島2泊3日の旅行をしてきました。熱海、とにかくさびれてる印象でしたが駅前はたくさんの人で賑わっていてちょっとホッ。(余計なお世話)
まず向かったのは、ビーチ沿いにある「寛一・お宮の像」!!むか~しも見たことあったけれど、その頃はまだ小説を読んでいなかったのだ。この熱海旅行にあたりメロドラマ?小説「金色夜叉」読みましたよ!でもつまらなくて、この有名な宮(みぃ)さんを蹴るシーンまで読んでやめちゃった。
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「それぢやいよいよお前は嫁く気だね! これまでに僕が言つても聴いてくれんのだね。ちええ、腸の腐つた女!姦婦!!」
その声とともに貫一は脚を挙げて宮の弱腰をはたと蹴たり。地響して横様に転びしが、なかなか声をも立てず苦痛を忍びて、彼(女)はそのまま砂の上に泣伏したり。
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今は「弱腰」って弱気の姿勢、みたいな意味で使われる方が多いですかね…。そしてかけ声が「ちええ」って!!しかも「姦婦」って!!これだからあたしゃ明治の小説はキライだよ…。(まるちゃん風に)
それから熱海銀座をぷらぷら歩くと…飲食店の間にもう営業していなそうな、こういったさびれきったピンクな店があったりして、しみじみ「今、私は熱海に居るんだなぁ」と思うのでした。
そして「宝亭」の名物、カツカレーで昼食に。運ばれてきた時は「こ、こんなに食べきれないYO…」と思ったのにペロリでした。添えてあるポテトサラダがなんだか無性に美味しくって、また食べたい。カレー自体は評判ほどではなかったけれど、こんな機会でもなきゃめったにカツカレーなんて食べないから新鮮な気分で楽しかったです。お店もこれまたメッチャ昭和だし!
しかし熱海で何しよう…と海岸沿いを歩いていたら、小さな遊覧船みたんなのが入港…すっごく趣味の悪い船だけど、船が好きなのでこの「サンレモ」に飛び乗ってしまいました。船が停泊している間は船の底にある「海底展望室」からお魚が見えます。ディズニーランドの潜水艦「ファインディング・ニモ」みたいな感じね。
こんなに魚っているんだ~と思うほどたくさんのお魚達が。ただ「キレイ~」より「美味しそう~」とか思ってしまう自分が何だかなぁ…と思いましたが。30分の遊覧で1200円。気持ちよかった。
船から下りて、また熱海銀座に引き返し(いずれにしても熱海の市街地は小さくて動きやすい)、谷崎潤一郎も愛したという「モカロール」を売っているケーキ屋さん「モンブラン」へ。ちょっと懐かしい味で美味しかった♡♡奥の写真は谷崎。その左の写真は1954年にキャパが来日した際、このお店に来て撮った写真だそうです。お夜食にサバランとチョコレートケーキも買いました♡
その後向かったのは閉館間際の「起雲閣」。もともと別荘でその後旅館となり、今は熱海が所有しています。ここの別館(現存していない)で太宰治はあの超名作「人間失格」を執筆したんですよ~!!三島由紀夫も新婚旅行で旅館だったこの起雲閣に宿泊しました!!(ドヤッ)
サンルームなぞ素敵なのです♡お庭も素敵でウットリな建物です♡
その後、宿泊するホテル大野屋へ行き露天風呂でひとっ風呂浴び、仕事帰りに駆けつけてくれた友達と合流した後カレー屋「宝亭」の奥さんに教えてもらったおすすめのお店へ夜ご飯を食べに行きました。お父さんと息子さんでやってる地元の人しか来ないような小さな居酒屋兼食堂で、名物の金目鯛の煮付けとお刺身を食べました。お味噌汁もご飯もぬか漬けもお通しも美味しい上、栗を甘く煮た(甘露煮ほど甘くない)まで「食後に食べて」と出していただいて、幸せなお夕飯となりました。
さて、次回は今回の大目玉、ホテル大野屋のローマ風呂についてです!!