2015年9月9日水曜日

イプセン「人民の敵」



先日イプセンの「人民の敵」というお芝居を観に行きました。この作品はイプセン唯一の社会問題を扱った作品と言われています。
今回は戯曲として本当に最後までどうなるかわからずとても面白かったのだけれど、もう少し時代背景や当時の評価なんかを知りたいなぁ…とネットで情報を集めていると(意外とこういう情報は無い!)…このお芝居、かつてスティーブ・マックイーンが映画化して大コケしたということが思いがけず判明。。。
公害を扱ったテーマでヒゲを伸ばし老人役を熱演したけど、アクションスターからかけ離れたその姿と暗い内容でまったく評価されなかった(実際つまらなかったんだろうね)映画があるということは、昔観たマックイーンのドキュメンタリー番組かなんかでうっすら知ってはいたけれど…イプセン原作のこの話だったのか。しかももともと天才アーサー・ミラーが翻案・潤色したものの映画化らしいのに、全米公開も見送られたとか。
あれだけ原作が面白くてメッセージが明確で、ましてアーサー・ミラーのフィルターを一度通してもなお、つまらなかったって…逆に観てみたい気もする。いや、スティーブ・マックイーンがそこまで題材に惚れ込み心血を注いで自分の会社で作った映画、是非観たいですね。ちなみに日本ではソフト化されてないそうです。チーン…。