2012年12月12日水曜日

尊厳の藝術展―The Art of Gaman―







なんですか、もう…いつもいつも終わってしまってる展示のご紹介ばかりでどうかと思うのですが…
12月9日まで上野の東京藝術大学大学美術館で開催されていた「尊厳の藝術展―The Art of Gaman―」がとてもよかったのでご紹介。
第2次世界大戦中にアメリカに住んでいた日系人が強制収容されていた時、物の無い収容所内で工夫をこらし作成された生活用品等の展示でした。2010年にスミソニアンで開催され好評だったそうです。
Tule Lake強制収容所(アメリカへの忠誠を拒否した、土地的環境と監視が一番厳しかった収容所らしい)の土地は、大昔はその名の通り湖だったので土を掘っていくと貝殻が出てくるらしく、その貝で作られた本当に綺麗なブローチなどを見ることができました。
こういう展示を見ていると、もしその状況下に自分がいたら一体私には何ができるだろうか?とやっぱり考えてしまい、この展示を勧めてくれた母に、「私はヒロシ(父)のように器用じゃないし、イヨコ(母の母)のように洋裁や手芸もできないし…」とメールをしたら、「ケイコちゃんはやる気があるから何でもできるよ。ただ上手かどうかは別だけど」との返信。そうなのかもしれないけど、私は打たれ弱いからこういう状況で何かする気になれるかしら。そもそも収容所イヤさに長いものには巻かれてしまうのでは…などなど考えると、つくづくこの日系人達は「我慢」の世代であり、「我慢」の人だったのだなぁと思いました。知らなかった歴史を見ることができました。