2014年7月19日土曜日

伊東温泉




私が入っている保険組合の伊東の保養所がリニューアルしたというので、試しに1泊予約してみました。子供の頃毎年夏に伊豆高原には行っていたけれど、伊東に泊まったことはあったかどうか…。
というわけで!!さっそく図書館で伊豆のガイドブックを探していたら…たまたま岩波文庫から出ている田山花袋著「温泉めぐり」という本を見つけました。2~3ページごとに日本全国の温泉について書かれた随筆というか旅行記のようなもので、さっそく借りて「六 伊東の一夜」の章を読んでみると…
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 伊東では久須美の汽船の寄港地からずっと不揃な人家の屋根、汚い溝、ゴタゴタした子供の多い町、そういうところを七、八町も来て、そしてある旅舎に泊まった。別に他の奇はなかった。心を惹くようなものもなかった。(略)無論設備は、熱海、箱根、修善寺などには及ばない。女中も気がきいていない。料理も旨いという方には行かない。ただすぐれているのは温泉だけである。
 それに、一方此処は漁市なので、熱海とか箱根とか言うように、温泉場らしい気分がない。温泉場の持った淫蕩な、または何処か親しみのあるような、じっと落附いたようなそうした気分に乏しい。旅舎にはただ湯があるというだけの気分がするばかりである。
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…と、ずいぶん辛口な事が書かれていました。100年以上前の伊東、温泉場としては2.5流の扱いですね。(他の温泉場についても何かと手厳しかったけど)
目次には他に「北投温泉」とあったので、「私も台湾に行った時、北投温泉行った行った!!」とワクワクとページを繰ってみれば…「北投温泉は良いと聞くので行ってみたいものである」とのみ。何だそりゃ〜〜。