2月6日、Googleを開いたら、トリュフォー仕様になってましたね。生誕80年だそうです。トリュフォーは私の好きな二大映画監督の一人です(もう一人は勿論小津)。彼の映画は流れてる空気が押しつけがましくないのに、グイグイ引き込まれていく魅力があります。そして女性達が皆美しい。
「Femme Fatale(ファム・ファタル)」という言葉があり、日本語では「運命の女性」とよく言われてますが、「Femme」が「女性」で、「Fatale」には「不可避の、死や破滅をもたらす、運命の時、最期」と非常に怖いニュアンスがあるんですね~。トリュフォーはわりとこの「Femme Fatale」が出てくる映画が多いのですが、私が一番好きな作品はその逆パターン、一人の男性に恋をして身も心も病み果ててしまう、「アデルの恋の物語(1975)」(写真)です。
主演は若くて本当にピチピチしているイザベル・アジャニ。キラキラさが溢れ出てました。V・ユーゴーの娘アデルが、フランスで少し恋仲になったイギリス人将校を追いかけ、カナダや果てはバルバドスまで行き狂ってしまうという…なかなか壮絶な映画でした。完全に狂ってしまう前も、可愛いながらも狂気とスレスレのところが怖いくらい迫力でした。そして、写真のように、精神のバランスを取るかのように手当たり次第の紙に、想いを綴っていくのですが…全然取れてないんですよね…。こういう映画を観ると、自称根暗な私だけど、ここまで難しくできてなくてよかった~なんて安心してしまいます。あ、でも本当に観る価値ある映画だと思いますので、オススメですよ!